プレジャーボートには、船検上、ホーンを装備する必要があることはご存知であろう。
水路を航行する時や他船に注意を促す場合には必ず活躍するアイテムだ。
自動車にも装備されているホーンであるが、使い方が若干違う。
自動車の場合は、危険時など注意を促す際に使用するが、プレジャーボートの場合は、ホーンを信号として使用することが多い。
毎年、横浜港などで花火観覧をしている小さなプレジャーボートなどは、大きなボートに「疑問信号」を打たれている様子をよく見かける。
大きなボートから見れば、小さいボートの動向はよほど疑問なのであろう。
最近のプレジャーボートには、いろいろなタイプのホーンを標準装備されている。
よく見かけるのがフライブリッジ艇やハードトップ艇に設置されているのがトランペット型ホーンだ。
材質はさびないステンレス素材で輸入製品が多い。
トランペットの管の数は、シングルと呼ばれる１本ものとダブルと呼ばれる２本ものとがある。
特徴としては、２本のものは、トランペットの管部分が同じ長さではなく、音程が違うようにセッティングされている。
気温や湿度などの天候差により、高音と低音のどちらも聞こえるように和音となっているようだ。
設置する場合の注意点として、ラッパの中に雨水やスプラッシュが入らないように気をつける必要がある。
あまり水平や上向きに設置すると、水がホーンの中に溜まってしまいすぐに故障してしまうのだ。
バウライダーなどの外国製ランナバウト艇によく使用されているホーンにハイドゥンホーンがある。
ボートのガンネル付近のハルの中に埋め込んであり、ボートのシルエットを変えずに設置できるのでデザイン重視型のホーンと言えよう。
ボートに後付する場合でも場所をとらず、自由に決められるので小さいボートに向いている。
さて、ホーン用のロッカースイッチは、押したときだけ電源が入るＭＯＭ／ＯＮ－ＯＦＦと呼ばれているモーメンタリースイッチがよいだろう。
スイッチ類は、１２ボルト、１２５ボルト、２５０ボルトが兼用できるためあまり種類はない。
また、雨やスプラッシュを受けてもショートしないようにウォータープルーフ加工されているものが望ましいと言える。
ロッカースイッチのパネルと組み合わせれば、あらゆるボートのインストルメントパネルに設置が可能だ。
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連載第４３回／ プレジャーボートのホーンについて
